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第1種電気工事士試験 一般問題 3

   

 

一般問題
配線図
問題
問1 問2 問3 問4 問5 問6 問8 問9 問1
問10 問11 問12 問 13  問14 問 15 問16 問17 -  問2

問題 3

図のような交流回路において、電源が電圧 100 V、周波数が 50 Hzのとき、誘導性リアクタンス XL=0.6 Ω、容量性リアクタンス XC=12 Ωである。この回路の電源を電圧 100 V、周波数 60 Hzに変更した場合、回路のインピーダンス[ Ω ]の値は。

 

解答

●リアクタンスのおさらい

リアクタンスには、誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスがあって、コイルのリアクタンスは誘導性リアクタンス、コンデンサのリアクタンスは容量性リアクタンスになります

1.コイルのリアクタンス(誘導性リアクタンス)

\(X_{L}\) : コイルのリアクタンス Ω
\(f\)   : 電源の周波数 HZ
\(L\)   : コイルのインダクタンス H(ヘンリー)
とすると
\(X_{L}=2πfL\) となり周波数に比例する

インダクタンスは周波数で変わらない、リアクタンスは周波数で変わる

コイルのインダクタンス Lの値は、コイルの固有の値(コイルごとに決まる値)なので、電源の周波数 f が変わったとしても、インダクタンス L の値は変わりません。
しかし、リアクタンス \(X_{L}\) は、\(X_{L}=2πfL\) なので、電源の周波数 f によりその大きさが変わります。

 

 

2.コンデンサのリアクタンス(容量性リアクタンス)

\(X_{C}\) : コンデンサのリアクタンス Ω
\(f\)   : 電源の周波数 HZ
\(C\)   : コンデンサの静電容量 F(ファラド)
とすると
\(X_{C}=\frac{1}{2πfC}\) となり、周波数に反比例する。

さて、問題は周波数 を50 Hzから60 Hzに変更した場合の回路全体のインピーダンス[ Ω ]を求めるので
誘導性リアクタンス:60/50倍
容量性リアクタンス:50/60倍 になるから、それぞれ求めると

誘導性リアクタンスは \(0.6×\frac{60}{50}=0.72\)
容量性リアクタンスは \(12×\frac{50}{60}=10\)

さて、最後に誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスはそれぞれ打ち消し合うので、その差が回路全体のインピーダンスになる。
答え  9.28 [ Ω ]