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p-h線図例題9 蒸発器2台

   

問題アンモニアを冷媒とする蒸発温度の異なる2台の蒸発器を1台の圧縮機で冷却する冷凍装置は、下図のとおりである。
この装置において、蒸発器Ⅰを流れる流量(kg/sec)と蒸発器Ⅱを流れる流量(kg/sec)の比は1:1である。この装置の冷凍サイクルの運転条件と圧縮機の効率は、下記のとおりである。ただし、配管での熱の出入りはないものとする。

【全負荷時の運転条件】
圧縮機断熱圧縮後の吐出しガスの比エンタルピー\(h_{2}\)=1830 kJ/㎏
膨張弁直前の比エンタルピー\(h_{3}\)=510 kJ/㎏
蒸発器Ⅰの出口冷媒の比エンタルピー\(h_{5}\)=1610 kJ/㎏
蒸発器Ⅱの出口冷媒の比エンタルピー\(h_{8}\)=1590kJ/㎏
圧縮機吸込み蒸気の比体積\(v_{1}\)=0.4m3 /㎏
圧縮機の押しのけ量\(V\)=360m3 /h
【圧縮機の効率】 
体積効率\(η_{v}\)=0.8
断熱効率\(η_{c}\)=0.7
機械効率\(η_{m}\)=0.9

1.凝縮器を流れる実際の冷媒循環量\(q_{mr}\)(kg/sec) は?

2.蒸発器Ⅰと蒸発器Ⅱの合計の実際の冷凍能力\(Φ_{o}\)(kW) は?

3.圧縮機の実際の圧縮軸動力\(P\)(kW)は?

4.実勢の成績係数(COP)R は?


p-h線図は次のようになる

1.凝縮器を流れる実際の冷媒循環量\(q_{mr}\)(kg/sec) は?

一般的に次の関係が成り立つ
冷媒循環量=\(\frac{圧縮機の押しのけ量×体積効率}{圧縮機吸込み蒸気の比体積}\)
この問題の場合は次のようになる(ただし、単位はm3/secに変換する)

$$q_{mr}=\frac{\frac{V}{3600}×η_{v}}{v_{1}}=\frac{\frac{360}{3600}×0.8}{0.4}=0.2 (kg/sec)$$

2.蒸発器Ⅰと蒸発器Ⅱの合計の実際の冷凍能力\(Φ_{o}\)(kW) は?

冷凍能力\(Φ_{o}\)は蒸発器Ⅰの冷凍能力(\(Φ_{1}\))と蒸発器Ⅱの冷凍能力(\(Φ_{2}\))の合計である

$$Φ_{1}=q_{mr1}(h_{5}-h_{4})  Φ_{2}=q_{mr2}(h_{8}-h_{7})$$

\(q_{mr1} : q_{mr2}=1:1\) だから

$$Φ_{1}=\frac{q_{mr}}{2}(h_{5}-h_{4})  Φ_{2}=\frac{q_{mr}}{2}(h_{8}-h_{7})$$

\(Φ_{o}=Φ_{1}+Φ_{2}\)だから(また、\(h_{3}=h_{4}=h_{7}\))

$$Φ_{o}=\frac{q_{mr}(h_{5}+h_{8}-2×h_{3})}{2}=\frac{0.2×(1610+1590-2×510)}{2}=218 (kW)$$

この問題の解説は次の「上級冷凍受験テキスト」を参考にしました

3.圧縮機の実際の圧縮軸動力\(P\)(kW)は?

圧縮機動力 \(P=q_{mr}×\frac{h_{2}-h_{1}}{η_{c}×η_{m}}\)  (A式)
圧縮機に入る前の熱バランスは \(q_{mr}・h_{1}=q_{mr1}・h_{6}+q_{mr2}×h_{8}\)
\(q_{mr1}=q_{mr2}=\frac{q_{mr}}{2}\) だから上の式は次のように変形できる
\(h_{1}=\frac{h_{6}+h_{8}}{2}=\frac{h_{5}+h_{8}}{2}=1600\) (※ \(h_{5}=h_{6}\)だから)
後は上のA式に数値を代入すると

$$P=0.2×\frac{1830-1600}{0.7×0.9}≒73  (kW)$$

4.実勢の成績係数(COP)R は?

$$(COP)R=\frac{Φ_{o}}{P}=\frac{218}{73}=1.1776≒2.99$$
各種冷媒のp-h線図
各種冷媒のp-h線図一覧・・R22、R32、R134a、R404A、R407C、R410A、アンモニア、HFO-1234yfのP-h線図

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