ガス溶接における危険と原因
ガス溶接・溶断作業は、アセチレンガス等の可燃性ガスと支燃性ガスである酸素を使用している危険性作業である事を今一度認識。溶接装置の整備不良、不適切な取扱、作業管理の不備などが原因で爆発・やけど・火災などの災害を発生させます。
アセチレン、酸素に付いての知識
アセチレンはガス状で使用する為、容器は必ず立てて使用する。
容器を横にすると、溶解材(アセトン等)が流出し危険です。 もし横にしたり、転倒してしまった場合は、容器を立て直した後内部のアセトン等が安定するまで(5分以上)待ってから使用する。
※ 液化酸素ボンベは寝かせて使用してもよい。
ボンベに調節器を取付ける時は万一引火した場合を想定しておく。
安全弁の吹き出し口やホースの接続口からの炎がボンベ等に直接当たらない方向に向けておく。
作業を開始する前に準備するもの。
保護メガネ・保護手袋・防炎シート・消火器・水バケツ
使用中のボンベのバルブは?
酸素のバルブは全開、アセチレンは1回転ぐらい開き、ハンドルはボンベに付けておくこと。
ガス圧調節器の低圧側設定値(銅管の硬ろう付け接合)
酸素調節器・・・・・・・・・・・・・・・0.1~0.3MPa
アセチレン調節器・・・・・・・・・・0.01~0.03MPa
※ガスは使用仕切らないこと。
アセチレンの元圧0.02MPa
酸素の元圧0.2MPa程度を残すこと。
銅管配管のろう付け、鋼管配管の溶接についての詳しい内容は次を参照
銅管配管のろう付
銅の冷媒配管をロー付けするときに使用する機材及び材料の種類とロー付け方法
marchan-na.com
-0001.11.30
鋼管配管の溶接
鋼製の冷媒配管を溶接するときに使用する機材及び材料の種類と溶接方法
marchan-na.com
-0001.11.30
ガス溶接・溶断に関する法令
高圧ガス保安法令 一般高圧ガス保安規則
- 七号関係……可燃性ガス(アセチレン)を使用するときは、通風の良い場所で行いかつ、その容器を温度40℃以下に保つこと。
- 十号関係……溶接・溶断作業の時は、5メートル以内においては、喫煙及び火気の使用を禁じ、かつ、引火性又は発火性の物を置かないこと。
- 十二号関係…溶接・溶断作業を行うときは、必ず消火設備を適切な箇所に設けること。
- 十三号関係…可燃性ガス(アセチレン)の使用時は下記の基準を守ること。
○逆火防止装置を必ず設けること
○ホースの接続はホースバンドで締め付け漏れの無いことを確認すること
○点火は、酸素を供給する為のバルブを閉じた状態で行うこと
○消火を行う時は、酸素を供給するバルブを閉じ、その後アセチレンガスの供給バルブを閉じること。 - 十六号関係…溶接等の作業後は、バルブを閉じ、容器の転倒及びバルブの損傷を防止する処置をすること。
労働安全衛生法令
労働安全衛生法 第61条第1項 抜粋……要約・解釈
政令で定める業務については、都道府県労働局長の当該業務に係る免許(ガス溶接作業主任者免許)を受けた者、又は当該業務に係る技能講習(ガス溶接技能講習)を修了した者が行わなければならない。
労働安全衛生法 第61条第3項 抜粋……要約・解釈
当該業務を行うときは免許証又は技能講習修了証を携帯しなければならない