日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社は、ノンフロン低GWP冷媒HFO-1233zd(E)採用、磁気軸受搭載によるオイルフリー設計、部分負荷効率の大幅向上の3つの革新的な特長を備え、環境負荷の低減とライフサイクルコストの削減に貢献する新型ターボ冷凍機『HZシリーズ』(冷凍能力250~900冷凍トン)全14機種を、2019年1月から販売開始します。
地球温暖化問題への対策として、近年、エネルギー消費の削減や冷凍空調機器の冷媒転換が促進されています。冷凍機が地球温暖化にもたらす影響因子には、冷媒の漏洩による直接的排出と、冷凍機のエネルギー消費による二酸化炭素の間接的排出があります。HZシリーズは、ノンフロン低GWP冷媒HFO-1233zd(E)の採用により、直接的排出による影響の低減に寄与します。また、ターボ冷凍機は稼動期間が長期にわたるため、他の空調機器と比較して間接的排出の影響が大きい製品です。業界トップクラスのIPLV9.9を達成したHZシリーズは、実稼働条件での運転消費エネルギーの大幅削減により、間接的排出による環境負荷の低減に貢献します。高効率技術によるランニングコスト削減、磁気軸受搭載によるメンテナンスコストの削減を両立し、ライフサイクルコストの大幅削減にも大きく貢献します。
■ 新製品の特長
1. ノンフロン低GWP冷媒HFO-1233zd(E)を採用
冷媒HFO-1233zd(E)は、地球温暖化係数(GWP) が1、オゾン層破壊係数が0のノンフロン冷媒であるため、フロン排出抑制法や改正オゾン層保護法の適用対象外となる。また、低圧冷媒のため、高圧ガス保安法に基づく特別な資格や管理が不要。
2. 磁気軸受搭載によるオイルフリー設計
HZシリーズは、磁気軸受搭載によるオイルフリー設計となっており、従来の油潤滑方式と比較して可動部品点数を大幅に低減し、低振動・低騒音・高信頼性を実現しました。また、オーバーホールによる可動部品の交換やオイルに起因するメンテナンスが不要。
3. 部分負荷効率の大幅向上
四季のある日本では、定格負荷が出現する頻度は1%と小さく、ほとんどが部分負荷条件での運転となります。そのため、年間エネルギー消費の削減には、部分負荷効率を向上することが重要です。HZシリーズは、全機種において定格COP6.0以上を満たしつつ、業界トップクラスのIPLV9.9を達成しました。インバータによる可変速制御およびディフューザ幅制御方式により、部分負荷効率を大幅に向上し、当社従来機種と比較して、年間消費エネルギーを約44%削減できます。また、容量制御範囲や冷却水入口温度の運転範囲を拡大し、より広範囲の負荷や外気条件での運転が可能となります。
詳細は日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社ニュースリリース
https://www.jci-hitachi.com/jp/news/1210.html