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気密試験 & 防熱防露

銅管及び鋼管配管を組み付け後、以下の手順で配管施工を完成する。

1.気密試験(加圧漏えい試験)

冷凍保安規則では、製造設備の設置または変更の工事を完成したときは、気密試験(5以上20トン未満は試運転でも良い)を実施後でなければ高圧ガスを製造してはならないと定めており、これが漏えい検査を兼ねているが、冷媒漏えい防止の観点から、冷凍空調機器では法定冷凍トン20トン未満では加圧漏えい試験及び試運転を実施することを推奨します。

以下は気密試験及び加圧漏えい試験の手順です。気密試験は設計圧力または許容圧力のいずれか低い方の圧力の1.0倍以上に加圧して漏えいがないことを確認するのに対して、加圧試験は気密試験圧力以下で行う。気密試験は高圧ガス保安法で試験方法等が確立されているので、加圧試験は気密試験に準じて行う。

 

1.1 試験方法

(1)窒素ガスを使用して試験圧力まで冷媒配管内を加圧して行う。

①試験時に機器を運転してはならない。
②加圧ガスにはフロン類、酸素及び可燃性ガスを絶対に使用しない。
③使用する圧力計は、文字盤の大きさは75mm以上、目盛は試験圧力の1.25倍以上2倍以下とし2個以上使用する。
④機器側の止め弁は閉じたままとし、配管施工部分以外に加圧しないように注意する
⑤必ず液管、ガス管の両方に加圧する。

(2)加圧は一度に試験圧力まで昇圧せず、徐々に加圧する。

①0.5MPaまで加圧したところで、加圧を止めて5分間以上放置し、圧力の低下のないことを確認する。
②1.5MPaまで加圧し、5分間以上そのまま放置し、圧力の低下のないことを確認する。
③その後、試験圧力値まで昇圧し、周囲温度と圧力を記録する。

(3)規定値で一定時間(約半日~一昼夜)放置後、圧力が低下していなければ合格とする。

①加圧時と圧力降下確認時の周囲温度が変化すると試験圧力が変動するため、1℃当たり約0.01MPaの圧力補正を行う。
補正値=(加圧時の温度―確認時の温度)×0.01MPa
圧力降下が認められた場合は漏えいがあるので、漏れ箇所を確認する。

1.2 漏れ箇所の確認方法

(1)聴感チェック 耳で大きな漏れ音がないか聞く
(2)触手チェック 接続部に手を当てて大きな漏れがないことを確認する
(3)発泡液によるチェック

発泡液をスプレー等で塗布し、気泡の発生のないことを確認する。発泡液は洗浄剤等を使用せず専用品を使用する。(JIS Z2329を推奨)漏れ箇所が見つかった場合は、必ず管内の圧力を大気圧にしてから修理し、再度加圧試験を行い漏れがないことを確認する。

2.防熱工事

2.1 保温材の仕様

防熱とは、内部(配管等)が外部(外気等)より温度が低い場合に、外部からの侵入熱を防止する事である。空気は水蒸気を含んでおり、この水蒸気が露点温度以下では気体として存在出来ず、液体となって結露する。このため、防熱の施工に当っては、保温材の表面温度を露点温度以上に保持し、且つ防湿材を用いて保温材外表面からの水分の浸入を極力抑える必要がある。 従って、防熱の目的は保温と防湿であり、配管の温度と外部環境を考慮して材料を選択する。

冷媒配管にかかわる防熱は、配管のほか、配管継手、弁類及び配管に付帯した圧力容器が対象である。配管等の腐食による冷媒漏えい防止の観点から、また、配管等の表面を腐食から守る為にも防熱工事を確実に施工する必要がある。

2.1.1 保温材料

工事に使用する主な保温材は、日本工業規格の保温保冷工事施工標準(JIS-A9501)に規定されたもの又は準拠したものを使用する必要がある。
工事に使用する保温材料の選定にあたっては、イ)使用温度範囲、(ロ)熱伝導率、(ハ)物理的、化学的性質、(ニ)耐用年数、(ホ)単位体積当りの価格、(ヘ)工事現場状況に対する適応性、(ト)不燃性 等の条件を考慮して決定する必要がある。

保温材

材料規格番号 保温材の名称 種類 密度
kg/m3
使用温度
最高℃
熱伝導率
W/m・K (kcal/mh℃)
その他
JIS A
9505 
 グラスウール保温板           (平均温度)70±5℃  
24K 24 250 0.049(0.042)以下  
32K 32 300 0.046(0.040)以下  
40K 40 350 0.044(0.038)以下  
48K 48 350 0.043(0.037)以下  
64K 64 400 0.042(0.036)以下  
グラスウール保温筒 45以上 350 0.043(0.037)以下  
グラスウールブランケット 24以上 350 0.048(0.041)以下  
JIS A
9511
A種ビーズ法
ポリスチレンフォーム
      (平均温度)23±5℃ 曲げ強さ
N/cm2
保温板   1号 30以上 80 0.036(0.031)以下 32以上
2号 25以上 80 0.037(0.032)以下 25以上
3号 20以上 80 0.040(0.034)以下 18以上
保温筒  2号 30以上 70 0.036(0.031)以下 32以上
3号 25以上 70 0.037(0.032)以下 32以上
JIS A
9511
A種押出法
ポリスチレンフォーム
      (平均温度)23±5℃ 曲げ強さ
N/cm2

保温板

 

1種b 20以上 80 0.040(0.034)以下 20以上
2種b 25以上 80 0.034(0.029)以下 20以上

保温筒

 

1種 20以上 70 0.040(0.034)以下 15以上
2種 25以上 70 0.034(0.029)以下 15以上

保温材

材料規格番号 保温材の名称 種類 密度
kg/m3
使用温度の
最高℃
熱伝導率
W/m・K (kcal/mh℃)
その他
JIS A
9511

A種硬質ウレタン

フォーム

保温板

保温筒

      (平均温度)23±5℃ 曲げ強さ
N/cm2
1種 35以上 100 0.029(0.025)以下 25以上
2種1号 35以上 100 0.023(0.020)以下 25以上
2種2号 25以上 100 0.024(0.021)以下 15以上
1種 35以上 100 0.029(0.025)以下 25以上
2種 35以上 100 0.026(0.022)以下 25以上

B種硬質ウレタン

フォーム

保温板

保温筒

      (平均温度)23±5℃

曲げ強さ

N/cm2

1種1号 35以上 100 0.024(0.021)以下 25以上
2種1号 35以上 100 0.023(0.020)以下 25以上
1種1号 35以上 100 0.024(0.021)以下 25以上
2種 35以上 100 0.024(0.021)以下 25以上
JIS A
9504

ロックウール

保温板

 

 

1号

2号

 

100以下

160以下

 

600

600

(平均温度)70±5℃

0.044(0.038)以下

0.043(0.037)以下

 
3号 300以下 600 0.044(0.038)以下  
保温筒 200以下 600 0.044(0.038)以下  
保温帯 1号 100以下 600 0.052(0.045)以下  
ブランケット 1号 100以下 600 0.044(0.038)以下  
フェルト 70以下 400 0.049(0.042)以下  

 

JIS A
9511

 

A種ポリエチレン

フォーム

保温板

保温筒

      (平均温度) 23℃ 引張の強さ
N/cm2
1種1号 10以下 70 0.042(0.036)以下 14以上
2種 20以下 70 0.042(0.036)以下 14以上
1種 10以下 70 0.043(0.037)以下 14以上
2種 20以下 120 0.043(0.037)以下 14以上

保温材

材料規
格番
保温材
名称
種類 密度
kg/m3
使用温度
最高℃
熱伝導率
W/m・K
(kcal/mh℃)
その他
エアロ
フレックス
独立気泡
エラストマー
断熱材

比重(g/㎝3

0.06~0.08

-57~125

平均温度 -20℃

0.037(0.032)

吸水率(g/100㎝2

0.015

アーマ
フレックス
独立気泡
ニトリル系
合成ゴム
 

-40~105

(-200迄可能)

平均温度 -20℃

0.041(0.036)

吸水率(g/100㎝2

0.01

総称して発泡プラスチック保温材と呼ばれる、ポリスチレンフォーム保温材、硬質ウレタンフォーム保温材、ポリエチレンフォーム保温材は、発泡剤の種類によってA種:(発泡剤として炭化水素、二酸化炭素(CO2)などを用い、フロン類を用いないもの) 及びB種:(発泡剤としてフロン類を用いたもの)に大別される。(JIS A 9511 : 2006R)

外装材、補助材

種 類 材料名 規  格  ・  適  要




亜鉛鉄板 JIS G 3302(溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯)によるものとし、板厚は保温
外径250㎜以下の管、弁などに使用する場合は0.3㎜、その他は0.4㎜とする
カラー亜鉛
鉄板
JIS G 3312(塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯)によるものとし、板厚は保温
外径250㎜以下の管、弁などに使用する場合は0.27㎜、その他は0.35㎜とする
アルミニウム
JIS H 4000(アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条)によるものとし、
板厚は保温外径250㎜以下の管、弁などに使用する場合は0.4㎜、250㎜を超え
る場合は0.6㎜、その他は0.8㎜とする
ステンレス
鋼板
JIS G 4305(冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)によるものとし、板厚は保温
外径140㎜以下の管、弁などに使用する場合は0.2㎜、その他は0.3㎜とする。
幅木に使用する場合は0.15㎜とする
溶融アルミ
ニウム
-亜鉛鋼板
(ガルバニウ
ム鋼
板)
JIS G 3321(溶融55%アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯)による
ものとする。亜鉛めっき付着量は150g/m2以上とする。板厚は、保温外径
250mm以下の管・弁などに用いる場合は0.27mm、250mmを超える管、
弁及びその他は0.35mmとする
外装用
シー
ト・テ
ープ
綿布 織布重量115g/m2のものとし、管などに使用する場合は適当な幅に裁断し、
テープ状にする。
ガラスクロス JIS R 3414(ガラスクロス)に規定するEP21Cにほつれ止めを施した無アル
カリ平職ガラスクロスとし、管などに使用する場合は適当な幅に裁断し、テー
プ状にする。ただし、ダクト類の内張りの押さえとして使用するものはEP18
とする
ビニルテープ JIS Z 1901(防食用ポリ塩化ビニル粘着テープ)に準じ、厚さ0.2㎜の不粘着
性のものとする

外装材、補助材

種 類 材料名 規  格  ・  適  要











アルミガラスク
ロス
厚さ0.02㎜以上のアルミニウムはくに、JIS R 3414(ガラスクロス)に規定
EP11Eをアクリル系接着剤にて接着させたものとし、管などに使用する場合は
適当な幅に裁断し、テープ状にする。
アルミはくポリ
エチレン割繊維
シート
厚さ0.007㎜以上のアルミニウムはくに、1m2あたり19gのポリエチレン割繊維
不織布をポリエチレン樹脂0.015㎜厚で張り合わせたものとし、管などに使用する
場合は適当な幅に裁断し、テープ状にする
アルミホイルペ
ーパ
JIS H 4160(アルミニウム及びアルミニウム合金はく)による厚さ0.02㎜のアル
ミニウムはくに、クラフト紙を張り合わせる



湿



アスファルト
ーフィング
JIS A 6005(アスファルトルーフィングフェルト)に規定するアスファルトルー
フィングで、940g/m2のものとする
アスファルト
ェルト
質量が400g/m2以上のものでJIS A 6005(アスファルトルーフィングフェルト)
に準じて製作したものとする
ポリエチレン
ィルム
JIS Z 1702(包装用ポリエチレンフィルム)による厚さ0.05㎜のものとし、管な
どに使用する場合は適当な幅に裁断し、テープ状にする
アスファルト
ライマ
アスファルトを主成分とするアスファルトの接着に適するもので、JIS K 5400
(塗料一般試験方法)による指触乾燥時間8時間以下、加熱残分35%以上、比重
1.0未満に適合し、使用前に組成に変化を生じないものとする
改質アスファル
ルーフィング
シート
特殊ゴム化アスファルトコンパウンドにアルミ箔ポリエチレンフィルムまたは
ポリエステルフィルムを張り合わせたもので、自己粘着性のもの


原紙 370g/m2以上の整形な原紙とする
難燃原紙 無可塑塩化ビニル樹脂を使用したビニル原紙で、500g/m2以上とし、JIS A
1322(建築用薄物材料の難燃性試験方法)に規定する防炎2級に合格するものと
する
整形エルポ ポリ塩化ビニル樹脂を使用した難燃性の成型用エルボで、JIS A 1322(建築用
薄物材料の難燃性試験方法)に規定する防炎2級に合格するものとする



ビニル粘着テー
JIS C 2336(電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープ)による厚さ0.2㎜のものと
する
アルミガラスク
ロス
粘着テープ
アルミガラスクロスのガラスクロス面に粘着材を塗布し、はく離紙をもってその
粘着強度を完全に保持したものとする
アルミはくポリ
エチレン割繊維
粘着テープ
アルミはくポリエチレン割繊維粘着テープのポリエチレン割繊維面に粘着材を
塗布し、はく離紙をもってその粘着度を完全に維持したものとする
アルミホイルペ
ーパ粘着テープ
アルミホイルペーパのクラフト紙面に粘着剤(接着力0.02N/m2)を粘着加工し、
その粘着強度を完全に維持したものとする


亜鉛鉄線 JIS G 3532(鉄線)による亜鉛めっき鉄線とし、太さは0.6㎜以上とする
きっ甲金網 亜鉛めっき鉄線による使用線径0.5㎜以上のものをJIS G 3554(きっ甲金網)
による網目呼称16に準じて製作する
ビニル被覆きっ
甲金網
ビニル被覆鉄線による使用線径0.5㎜以上のものをJIS G 3554(きっ甲金網)に
よる網目呼称10に準じて製作する
銅きっ甲金網 銅および銅合金線による使用線径0.5㎜以上のものをJIS G 3554(きっ甲金網)
による網目呼称10に準じて製作する

 

外装材、補助材

種 類 材料名 規  格  ・  適  要




びょう スポット溶接用の銅めっきまたは銅製びょうおよび絶縁座金付きの銅びょうとする。
ただし、空気調和ダクトに使用する場合は、鋼板製座金にくぎを植えた接着用びょ
うとしてもよい
鋼枠 原則として、JIS G 3302(溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯)による0.4㎜以上の亜鉛
鉄板を加工したものとする。軽量型鋼の場合は、防せい処理を施す
角当て JIS G 3302(溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯)に規定する平板0.2㎜以上のものとする


菊座および
バンド
JIS G 4305(冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)によって作製したもので、いずれ
も厚さ0.15㎜以上とする
ジョイナ
・コーナ
アルミニウムまたはプラスチック製のものとする
シーリング材 クロロプレンゴム系シーリング材またはシリコーンシーリング材とする
合成樹脂製
支持受
JIS A 9511(発泡プラスチック保温材)による硬質ウレタンフォームに準ずるもの
で密度300 kg/m3および圧縮強度4.5MPa以上とし、断熱特性の優れたものとする。
また、管の呼び径が200以下、内部流体温度が60℃以下の場合には、JIS A 9511
(発泡プラスチック保温材)によるビーズ法ポリスチレンフォームに準ずるもので、
平均温度20℃における熱伝導率0.40W/(m・K)以下、密度100kg/m3以上のものと
してもよい。ただし、この場合には、支持部の保温材の外周を鋼板などで補修する

2.1.2 保温材の厚さ

外気温度:30℃ 関係湿度:85% 表面の熱伝達率:8.14W/m2K(7kcal/m2h℃)を条件に防熱施工後表面に結露しない事を条件として算出。

計算式

管の場合      d1 n (d1/d0)=(2λ/α)(θ0-θs)/(θs-θr)
$$x=\frac{d_1-d_0}{2}$$

平面及び直径12B以上の機器の場合
 $$x=\frac{λ}{α}\times\frac{θ_o-θ_s}{θ_s-θ_r}$$

1 : 保温材の外径
0 : 保温材の内径
\(λ\)  : 保温材の熱伝導率    W/mK(kcal/mh℃)
\(α\)  : 表面の熱伝達率      W/m2K(kcal/m2h℃)
θo : 内部温度            (℃)
θr : 外気温度            (℃)
θs : 表面温度(露点温度)  (℃)
\(x\)   : 保温材の厚さ        (m)
ln : 自然対数

熱伝導率について下記各表4に該当する保温材は大略下記の類である。

表a A種、B種硬質ウレタンフォーム保温板 2種
   B種   硬質ウレタンフォーム保温筒1種、2種
表b ポリスチレンフォーム保温板 ビーズ法 1,2号、押出法 2種b
   ポリスチレンフォーム保温筒 ビーズ法 2号、   押出法 2種
表c グラスウール    保温板、保温筒 24K、32K、40K、48K
   ロックウール    保温板、保温筒
   ポリエチレンフォーム保温板、保温筒 1種

 表a 防熱用保温材の厚さ  単位㎜

熱伝導率 W/mK(kcal/mh℃) 0.023+0.00014θ(0.020+0.00012θ)(θ:平均温度℃)

呼び

管内
温度
15 20 25 32 40 50 65 80 90 100 125 150 200 250 300
1/2 3/4 1 1 1/4 1 1/2 2 2 1/2 3 3 1/2 4 5 6 8 10 12
15℃ 以上 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 15
10℃ 〃 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 25
 5℃ 〃 20 20 20 20 20 20 25 25 25 25 25 25 25 25 25 30
 0℃ 〃 20 25 25 25 25 25 25 30 30 30 30 30 30 30 30 35
-10℃ 〃 25 30 30 30 30 30 40 40 40 40 40 40 40 40 40 45
-20℃ 〃 30 30 40 40 40 40 40 40 40 40 50 50 50 50 50 60
-30℃ 〃 40 40 40 40 40 50 50 50 50 50 50 50 60 60 60 75
-40℃ 〃 40 40 40 50 50 50 50 50 50 60 60 60 60 60 60 75
-50℃ 〃 40 50 50 50 50 50 60 60 60 60 60 60 75 75 75 100

表b 防熱用保温材の厚さ  単位㎜

熱伝導率 W/mK(kcal/mh℃) 0.035+0.00014θ(0.030+0.00012θ)(θ:平均温度℃)

呼び径
管内

15 20 25 32 40 50 65 80 90 100 125 150 200 250 300
1/2 3/4 1 1 1/4 1 1/2 2 2 1/2 3 3 1/2 4 5 6 8 10 12
15℃ 以上 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 25 25
10℃  〃 20 20 25 25 25 25 25 25 25 30 30 30 30 30 30 40
5℃  〃 25 25 25 30 30 30 30 30 40 40 40 40 40 40 40 40
0℃  〃 30 30 30 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 50 50 65
-10℃ 〃 40 40 40 40 40 50 50 50 50 50 50 50 65 65 65 75
-20℃ 〃 40 50 50 50 50 50 65 65 65 65 65 75 75 75 75 100
-30℃ 〃 50 50 50 65 65 65 65 75 75 75 75 75 75 75 75 100
-40℃ 〃 50 65 65 65 65 75 75 75 75 75 75 100 100 100 100 120
-50℃ 〃 65 65 65 75 75 75 75 100 100 100 100 100 100 100 100 120

表c 防熱用保温材の厚さ  単位㎜

熱伝導率 W/mK(kcal/mh℃) 0.041+0.00014θ(0.035+0.00012θ)(θ:平均温度℃)

呼び

管内
温度

15 20 25 32 40 50 65 80 90 100 125 150 200 250 300
1/2 3/4 1 1 1/4 1 1/2 2 2 1/2 3 3 1/2 4 5 6 8 10 12
15℃ 以上 20 20 20 20 20 20 25 25 25 25 25 25 25 25 25 25
10℃  〃 25 25 25 25 25 30 30 30 30 30 30 30 40 40 40 40
5℃  〃 30 30 30 30 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 50
0℃  〃 30 40 40 40 40 40 40 40 40 50 50 50 50 50 50 60
-10℃ 〃 40 40 50 50 50 50 50 50 65 65 65 65 65 65 75 75
-20℃ 〃 50 50 50 65 65 65 65 65 75 75 75 75 75 75 75 100
-30℃ 〃 50 65 65 65 65 75 75 75 75 75 100 100 100 100 100 120
-40℃ 〃 65 65 65 75 75 75 75 100 100 100 100 100 100 100 100 140
-50℃ 〃 75 75 75 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 120 120 140

 

2.1.3 防熱防湿施工

1) 防熱材の施工

1.防熱施工前に施工面にゴミ、水、油分、溶接のスパッターなどを除去し十分清掃し防錆塗装した後施工する。
2.保温材の保管、運搬等においては水分、雨水などの水漏れが無いよう注意する。又、長期間の保管においては床からの湿気にも注意する。
3.発泡プラスチック保温材を使用するときは保温材端部接続部はあいじゃくり加工したものを使用する。
4.保温材の継目となる部分は隙間のないように、たがいちがいに密着させ、隙間ができたときは、隙間を充填又は発泡し、防熱効果の低下を防止すること
5.保温材の厚さが75㎜を超える場合は、なるべく2層に分けて施工する。この場合、保温材の縦横の継ぎ目は同一箇所にならないように施工する。
6.鉄線巻きは原則として帯状の場合は50㎜ピッチ以下にらせん巻きし、筒状の場合は一本につき2箇所以上2巻き締めとする。
7.配管支持部は硬質ウレタン樹脂枕又は、木製枕を用いて施工すること。
8.配管・機器のフランジの両側の防熱は保温材を傷つけることなく、ボルトを取り外し、出来るだけのスペースを設けること。フランジカバーの保温材と配管の保温材との重ね代は防熱厚さの1~1.5倍を標準とする
9.エルボの防熱は可能な限り成型品を用いること。成型品を使用できないときは、直管部と同一材料を使用し曲りに合わせて保温材をテーパに切断し、成形するものとする。

2) 防湿の施工

1.温材(硬質ウレタンフォーム、ポリスチレンホーム)の継目は、アスファルト質油性マスチックの防湿材で密着させる。-30℃以下の場合は‐30℃でも弾性を有する非硬化性マスチック防湿剤を使用する
2.フォームポリスチレン保温材を使用する場合は、同材料を侵食するので高温で溶融したアスファルトやアスファルト油性マスチックが使用できない。それ故同材料を侵食しない非硬化性マスチック又はウレタン系マスチックにて継目を密着させる。
3.保温材外表面にアスファルトルーフィング22㎏を油性マスチック又は溶融アスファルト刷毛塗りで貼り付けるルーフィングの重ね合わせは最小100㎜とする。最近はルーフィングの替わりにゴムアスシートを使用する事が多くなっている。
4.ポリエチレンフィルムで防湿をする場合はフィルムテープ巻きの重なり巾は1/2重ね以上とし繋ぎ目は粘着テープにて接着させる

3) 防熱外装

1.テープ巻きその他の重なり幅は、原則として、テープ状の場合は15㎜以上、その他の場合は30㎜以上とする。
2.テープ巻きは、雨水等の浸入を防止するため、配管の下方より上向きに巻き上げる。アルミガラスクロス巻き等で、ずれるおそれのある場合には、粘着テープ等を用いてずれ止めを行う。
3.アルミガラスクロス化粧保温帯、アルミガラスクロス化粧ロックウールフェルト、アルミガラスクロス化粧保温筒及びアルミガラスクロス化粧波形保温板は、合せ目及び継目をすべてアルミガラスクロス粘着テープで貼り合わせ、筒は継目間隔が600㎜以上1000㎜以下の場合は中間に1箇所アルミガラスクロス粘着テープ2回巻きとし、帯、フェルト、波形保温板は、1枚が500㎜以上1000㎜以下の場合は、1箇所以上アルミガラスクロス粘着テープ2回巻きとする。
4.アルミガラスクロス化粧原紙、アルミガラスクロス化粧難燃原紙の取付けは、30㎜以上の重ね幅とし、合せ目は150㎜以下のピッチでステープル止めを行う。合せ目及び継目をすべてアルミガラスクロス粘着テープで貼り合せる。
5.アルミガラスクロス化粧保温筒は、合せ目及び継目をすべてアルミガラスクロス粘着テープで貼り合わせ1本につき1箇所以上アルミガラスクロス粘着テープ巻きとする。また、ワンタッチ式(縦方向の合せ目に貼り合わせ用両面粘着テープを取り付けたもの)の合わせ目は、接着面の汚れを十分に除去した後に貼り合わせる。
6.金属板巻きは、管の場合ははぜ掛け又はボタンパンチはぜ、曲がり部はえび状又は整形カバーとし、矩形ダクトや角形タンク類ははぜ掛け、継目は差込みはぜとする。
丸形タンクは差込みはぜとし、鏡部は放射線形に差込みはぜとする。
なお、タンク類は、必要に応じ重ね合わせのうえビス止めとしてもよい。屋外及び屋内多湿箇所の継目は、はんだ付け又はシーリング材によりシールを施す。
シーリング材を充填する場合は、油分、じんあい、さび等を除去し、必要に応じてプライマを塗布してから行う。また、温度、湿度等の気象条件が充てんに不適なときは作業を中止する。
7.鋲の取付け数は、原則として、300㎜角に下面、側面及び上面に1個以上とする。なお、絶縁座金付銅製スポット鋲以外の場合は、鋲止め用平板(座金)を使用する。

     4) 防熱防湿の施工例

   

 

2.1.4 貫通孔の防熱防湿施工

貫通孔の防熱防湿は躯体の防熱防湿と一体になるように施工しなければならない。特に躯体の防湿層と貫通孔の防湿層は補強張りによって連結していなければならない。
また屋外部分は外装の施工時に注意して防湿層が損傷を受けないように施工すること。
電線管も配管の貫通孔を利用するか又は電線管用の貫通孔を上記の要領で施工する。
この場合も、電線管の気密を保ち空気の流通を防ぐ為、電気ボックス内をウレタン発泡で密閉する。

建物の防火区画、防火壁その他法令で指定する間仕切り、壁、床などを貫通する配管などの所要部分は、建築基準法及び消防法に適合する被覆施工を行う必要がある。不燃材料の配管が貫通する場合は、そのすき間をモルタル又はロックウール保温材等で埋める。防火区画の貫通孔は施工方法を所轄消防署と協議、相談の上決める事が望ましい。